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マンションの査定額は築年数でどう変わる?影響の仕組みと売却前の確認ポイント

不動産コラム

川田 直紀

筆者 川田 直紀

不動産キャリア2年

高松市で不動産の仕事をしています。祖父の代から続く会社を受け継ぎ、売却や相続、土地の相談などを一貫して対応しています。誠実さとスピードを大切にしながら、お客様の不安や疑問に丁寧に向き合うことを心がけています。地元の暮らしに役立つ不動産情報をわかりやすくお届けします。

マンションの売却を検討している方にとって、「築年数」が査定価格にどのように影響するのかは、とても気になるポイントではないでしょうか。築年数によってマンションの価値は大きく変動するため、売却のタイミングや価格の目安を知ることは非常に重要です。この記事では、築年数が査定額に与える基本的な影響から、築年数ごとの売却相場や成約のしやすさ、さらには築年数以外で価格に影響を与える要素まで、分かりやすく解説します。マンション売却で後悔しないための知識を、ぜひご活用ください。

築年数が査定額に与える基本的な影響

マンションの築年数が浅いほど査定価格は高まり、年数が経過するにつれて価格が下がる傾向にあります。例えば、首都圏における築5年未満の中古マンションの取引価格は約7077万円であるのに対し、築20年以上25年未満では約4887万円、築25年以上30年未満では約3344万円と大きく下がっています。

また、築年15年前後までは比較的下落は緩やかですが、築25年を超えると価格の下落率が急激に高まる傾向も明らかです。これは、築~15年未満までは比較的緩やかな減少であるのに対し、築25年以上になると価格が顕著に下落するという傾向に合致します。

築年数目安となる資産価値(建物部分)特徴
~築5年80~85%新しさが評価される
築15年約65%緩やかな下落
築30年約40%以下劣化が進む時期

さらに、建物部分の経年劣化による減価償却と、土地部分の価値が築年数の経過によって劣化しないという点にも差があります。たとえば、築20年で新築時の建物価格が2000万円のRC造マンションなら、建物部分だけで査定価格は約1150万円程度となる場合もあります。

築年数ごとの売却相場と成約しやすさの傾向

以下に、最新の信頼できる公的データに基づき、築年数ごとのマンション売却相場と成約しやすさの傾向についてわかりやすくまとめました。

築年数㎡単価・平均価格および下落率成約率(売れやすさ)
築0〜5年㎡単価:126.08万円/平均価格:約7,808万円(基準値)成約率:約31.9%
築6〜10年㎡単価:約109.09万円/平均価格:約7,156万円(約▲8%)成約率:約35.6%
築11〜15年㎡単価:約99.35万円/平均価格:約6,619万円(約▲15%)成約率:約36.2%
築16〜20年㎡単価:約85.07万円/平均価格:約5,972万円(約▲24%)成約率:約26.7〜23%程度に低下

まず、築0〜5年のマンションは最も高い価格帯にあり、㎡単価も126.08万円、平均売却価格も約7,808万円と高い傾向です。「築6〜10年」になると価格は約8%下がり、㎡単価は約109.09万円、平均価格は約7,156万円となります。「築11〜15年」ではさらに約15%の下落で㎡単価は約99.35万円、平均価格は約6,619万円と続きます。これは「築年数が進むにつれて価格は下がる」傾向の典型です。

成約しやすさ(成約率)を見ると、「築6〜10年」「築11〜15年」はそれぞれ約35.6%、約36.2%と、最も高くなっています。一方、「築0〜5年」は約31.9%、「築16年以降」は大幅に下がり、「築16〜20年」では約26.7%、「築21〜25年」では23.2%、さらに「築26〜30年」では16.6%、築31年以降では11%前後になるなど、築年数が長くなるほど売れにくくなる傾向です。

まとめると、築0〜5年は価格は高いが成約率はやや控えめ、築6〜15年は価格と成約率ともにもっとも好調なゾーン、築16年以降は価格下落・成約率ともに顕著に悪化する傾向が見られます。

築年数以外で査定額に影響する要素

マンションの査定額は築年数だけで決まるわけではありません。以下のような要素が、築古であっても査定額を下支えする重要な要因となります。

要素影響の内容ポイント
立地条件駅からの距離や周辺施設の利便性で価値を維持交通の利便性、公園・スーパーの近さなど
再調達原価・耐用年数・修繕状況再調達原価に残存耐用年数を掛け、修繕実績や管理状態で評価調整定期修繕の実施状況、大規模修繕の履歴など
耐震基準・メンテナンス新耐震基準適合や維持管理が良好なら査定にプラス耐震診断済みか、リノベーション履歴有無

まず、立地条件は査定において非常に重視されます。駅やバス停へのアクセスの良さ、日常生活に必要な施設が近くにあること、安全で住みやすい地域であることなどは、築年数が古くても価値を下支えする大きな要素になります。

また、不動産鑑定では、建物の価値を「再調達原価 × 残存耐用年数 ÷ 法定耐用年数」によって算出することがあります。さらに、定期的な修繕や共用部の管理状況が良好であれば、実際の査定額がこの計算よりも高くなる場合もあります。

さらに、新耐震基準(1981年以降)に適合している物件や、適切なメンテナンスやリノベーションが行われている物件は、築古でも安心して暮らせると評価され、査定においてプラスとなる傾向があります。

売却を検討する際に築年数を踏まえて取るべきステップ

マンションを売却する際は、築年数に応じた段階的な対応を取ることが重要です。まず、築年数ごとの売り時の目安と価格下落の分岐点を理解することから始めましょう。例えば、築10年くらいまでは新築に近い状態で高く売れやすく、築15年~築20年にかけては価格が緩やかに下落し、築20年頃には修繕積立金の増加や資産価値の下降が顕著になる時期です。一方、築25年を超えると価格下落が加速し、築30年を超えると大幅に価値が下がる傾向にあります

次に、査定前に確認すべき事項として、耐震基準の適合(とくに1981年以降の新耐震基準に準ずるかどうか)、これまでの修繕状況や管理状態、また立地の強み(駅近など)が重要です。これらは築年古でも査定額にプラスとなる要素です

さらに、築年数が経過している場合でも、適正価格を設定したうえで、訴求ポイントを明確にすることが有効です。たとえば、立地の利便性や良好な管理体制、構造的な安心感などを前面に出し、購入検討者に安心感を与えるアピールを行い、売却活動につなげましょう。

ステップ内容目的
築年数に応じた売り時の把握築10年前後/築20年前後/築25年以降の価格・市場動向を確認売却のタイミングを見極める
査定前の確認事項耐震基準・修繕状況・立地の優位性などのチェック査定額の向上とリスク軽減
訴求ポイントの整理立地条件・構造・管理体制などを強調購入検討者の関心を引き、成約につなげる

まとめ

マンションの売却を検討する際、築年数は査定額に大きく影響します。築年数が浅いほど価格は高く保たれやすいですが、築25年以降は下落が目立つ傾向があります。一方で、立地や管理状態、耐震基準の適合など築年数以外の要素も価格に影響を与えます。築年数を正しく理解し、売り時や訴求ポイントを見極めることで、納得のいく売却につなげることが大切です。分かりやすい基準で判断し、希望に合った売却戦略を考えましょう。

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