不動産の買い替えで売り買いどっちが先?迷ったときの判断ポイントも解説の画像

不動産の買い替えで売り買いどっちが先?迷ったときの判断ポイントも解説

不動産コラム

川田 直紀

筆者 川田 直紀

不動産キャリア2年

高松市で不動産の仕事をしています。祖父の代から続く会社を受け継ぎ、売却や相続、土地の相談などを一貫して対応しています。誠実さとスピードを大切にしながら、お客様の不安や疑問に丁寧に向き合うことを心がけています。地元の暮らしに役立つ不動産情報をわかりやすくお届けします。

今お住まいの家を手放して新しい住まいに移る際、先に「家を売る」べきか、「新しい家を買う」べきか、迷う方は多いのではないでしょうか。不動産の買い替えは人生で何度も経験することではないため、判断に悩んで当然です。この記事では、不動産を売るのが先か、買うのが先か、それぞれの流れと特徴、注意点や判断基準について分かりやすく解説します。適切な選択をするためのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

売り先行(現在の家を先に売ってから新居を買う方法)の概要と基本的な流れ

売り先行とは、まず現在お住まいの住宅を売却し、その売却代金をもとに新居の購入準備を進める方法です。これにより購入資金が明確になり、資金計画が立てやすくなります。また、売却後に所有物件がなくなるため、固定資産税や住宅ローンなど、維持にかかる負担も軽減されます。しかしながら、住みながらの売却は、内覧対応などの手間がかかる上、売却と購入のタイミングが合わないと仮住まいが必要になり、引っ越し費用や家賃などの追加負担が発生するリスクがあります。

メリットデメリット
売却代金をもとに安心して資金計画が組める仮住まいが必要となる可能性がある
維持費(二重ローン等)が発生しない居住中のため内覧対応などの負担が増す
価格に余裕をもって売却できることもある購入タイミングとの調整が難しい

このように、売り先行は経済的リスクが抑えられ、計画的に進めやすい一方で、仮住まいや内覧といった付随的な負担もあります。資金面の安心を重視される方にとっては、有力な選択肢となります。

買い先行(新居を先に購入してから現在の家を売る方法)の概要と基本的な流れ

買い先行とは、まず新しい住まいを購入し、その後で現在お住まいの売却手続きを進める方法です。典型的な手順としては、資金計画の検討、新居の物件探し・購入、その後に旧居の売却活動という流れになります。

項目 メリット リスク・注意点
仮住まい不要 引っ越しを1 回で済ませられ、仮住まいにかかる費用や手間が不要です
物件確保の余裕 理想の新居をじっくり選べ、希少な物件を先に確保できます
資金計画の不確実性 旧居の売却価格が未確定なため、二重ローンや資金不足のリスクがあります

まず、買い先行では、新居をじっくり選び、理想のエリアや物件を逃さず確保できる点が大きなメリットです(仮住まいが不要な点も含め)。これにより、引っ越しも一度で済み、生活の負担が減ります 。

一方で、旧居の売却が思うように進まなかったり、想定より価格が低かった場合、二重ローンによる資金負担が重くなり、資金計画が不安定になる点がリスクです 。

こうしたリスクを軽減する手段として、「買い替え特約」を契約に盛り込む方法があります。これは旧居の売却が一定期間内に成立しなかった場合、契約を無効にできる制度で、違約金のリスクを低減できるよう設計されています 。

どちらを選ぶか判断するためのチェックポイント

不動産の買い替えで「売り先行」にするか「買い先行」にするかを判断する際には、以下のような視点でご自身の状況を確認することが大切です。

チェック項目ポイント理由
資金に余裕があるか住宅ローン残債や自己資金の有無買い先行では二重ローンや資金不足のリスクが高まります〔ホームズより〕で、資金に余裕がある場合は買い先行を検討できますが、余裕がない場合は売り先行の方が安心です。
購入希望エリア・物件の希少性理想のエリア・条件の物件が見つかるか希少な物件ほど先に押さえたい気持ちになりますが、買い先行には売れなかった際のリスクも伴います〔SUUMOなど〕。
資金面の整理状況ローン残債・売却価格の見通し・仮住まい費用の試算売却価格が確定すれば購入予算が明確になり、売り先行は資金計画が立てやすいです。一方、買い先行ではこれらの見通しが不確定で、負担が増える恐れがあります。

具体的には、まず住宅ローンの残債がいくらあるか、売却見込み価格はいくらか、自己資金を合わせて購入に必要な予算がどの程度かを整理しましょう。また、引き渡しと購入のタイミングがずれることで発生する仮住まい費用も試算することが重要です。こうした点を整理すると、ご自身の資金計画や生活スタイルに最も合った方法を選びやすくなります。

適切な選択を導くための実用的な条件や制度の活用方法

住み替えをより安心・計画的に進めるためには、資金面や契約面での諸制度を上手に活用することが重要です。以下に主な実務的条件と制度をわかりやすくご紹介します。

利用制度・方法概要メリット・留意点
つなぎ融資/住み替えローン売却前に新居を購入する際の資金不足を補填する短期融資や、旧宅のローン残債を新居ローンにまとめる方法資金繰りが確保でき、好条件の物件を逃さない一方で、金利や手数料負担、金融機関の選択肢が限られる点に注意
停止条件付き売買契約(買い替え特例)「旧宅が売れなければ新居契約を白紙解約できる」契約形式売却失敗時のリスクを抑えられるが、契約条件や時期の確認が大切
売却・購入の諸費用・税金契約書の印紙税や仲介手数料の消費税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税等の精算費用事前把握により、資金計画に余裕が生まれる

まず、つなぎ融資は旧宅の売却代金が入るまでの間に必要な費用を一時的に補う短期の融資です。金利は概ね年率2〜5%と高めに設定され、金融機関によっては取り扱いが限られています。そのため、資金計画を厳密に立てたうえで、住宅ローンとセットで検討することが重要です(【例】金利2~4%、短期融資、金融機関限定など)。

一方、住み替えローンは旧宅のローン残債分を新居のローンに上乗せして一本化する方法です。たとえば旧宅の残債と売却価格の差額を補填し、新居のローンに合算できます。ただし返済額が増加する点を踏まえ、無理のない資金計画が必要です。

停止条件付き売買契約(買い替え特例)は、万が一旧宅が予定通り売れなかった場合でも、新居の購入契約を違約金なしで白紙解約できる制度です。これにより、売却の成否に左右されずに購入計画を進めることができ、安心感が得られます。

また、売却や購入の際には印紙税や仲介手数料にかかる消費税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税・都市計画税の清算など、さまざまな費用が発生します。たとえば、売買契約書には軽減措置の適用により印紙税が軽減される場合があり、購入時には登録免許税や不動産取得税の軽減措置も活用できます。こうした諸費用を事前に把握し比較することが、住み替え成功の鍵となります。

まとめ

不動産の買い替えで「売り先行」と「買い先行」のどちらを選ぶべきか迷われる方は多いですが、それぞれに資金計画や住み替えの流れ、リスクとメリットが異なります。自身の資金状況や購入希望エリアの動向、必要な費用を整理することが、納得できる選択の第一歩です。つなぎ融資や住み替えローン、または停止条件付き売買契約などの制度も活用しながら、無理のない計画を立てていただくことが大切です。不安や疑問があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

”不動産コラム”おすすめ記事

  • 高松市常磐街の再開発はどう変わる?2026年計画概要を専門家が解説の画像

    高松市常磐街の再開発はどう変わる?2026年計画概要を専門家が解説

    不動産コラム

  • 高松市への移住は今が注目のタイミング?サンポート高松再開発で変わる都心と2026年の暮らしの画像

    高松市への移住は今が注目のタイミング?サンポート高松再開発で変わる都心と2026年の暮らし

    不動産コラム

  • 高松市多肥駅開業でどう変わる?2026年土地価格の推移と購入判断のポイントの画像

    高松市多肥駅開業でどう変わる?2026年土地価格の推移と購入判断のポイント

    不動産コラム

  • 高松市の農地造成費用は高い?2026年の相場と内訳をわかりやすく解説の画像

    高松市の農地造成費用は高い?2026年の相場と内訳をわかりやすく解説

    不動産コラム

  • 丸亀町商店街再開発の歴史とこれまでの経緯は?2026年高松の街づくりの行方を解説の画像

    丸亀町商店街再開発の歴史とこれまでの経緯は?2026年高松の街づくりの行方を解説

    不動産コラム

  • サンポート高松の2026年公園整備計画は?移住前に生活環境の変化をチェックの画像

    サンポート高松の2026年公園整備計画は?移住前に生活環境の変化をチェック

    不動産コラム

もっと見る